冬至にはかぼちゃを食べて柚子風呂に入る、節分には鰯を食べる、などが子供の頃は普通でした。周りの同年代の友人に聞いてもそういった風習を知らない人もいますから、私は祖母と曾祖母が同居する家に育ったためにとくに昔の風習を経験したのかもしれません。
若い人に至ってはかぼちゃはハロウィンに飾ったり食べたりするもの、節分には恵方巻を食べる、と思っているようで、時代と共に変化する風習を感じます。
師走の京都も、沢山の昔からの行事があります。お寺での「大根だき」や「かぼちゃ供養」など、祖母や曾祖母はよく出かけて行っていました。
赤穂浪士を率いた大石内蔵助が主君の恨みを晴らすまで隠棲したのも京都。討ち入りの12月14日には「浪士」ではなく「義士」と名付けられた法要やお祭りが行われます。
ちなみに祇園のお茶屋「一力亭」さんは歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」の七段目「祇園一力茶屋の場」で知られています。こちらでは大石内蔵助の誕生日の3月に「大石忌」という行事も行われます。
そうそう、12月といえば「針供養」も忘れてはいけません。和銅6年(713)に立建された法輪寺に清和天皇の命により廃針を納めるお堂が作られ、針供養の法要が行われるようになりました。よく働いてくれた針に感謝してこんにゃくに刺して供養するのです。
そういった昔の行事は、なんとなくロマンティックな気がしますね♪
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